コラーゲンとゼラチンの違いは?同じなの?代用可能?

コラーゲンとゼラチンは同じ成分でできています。

動物の原料に含まれるコラーゲンを熱で分解したものがゼラチンです。

コラーゲンとゼラチンの違いについて詳しくみて行きましょう。

コラーゲンとゼラチンの違い

ゼラチンは、魚、牛、豚などの原料に含まれるコラーゲンを加熱して分解し、抽出、精製して作られます。

コラーゲンの3重らせん構造が熱によってゆるやかにほどけた状態になり、コラーゲンよりも消化されやすくなっています。

コラーゲンとゼラチン

水に対しては溶けにくいですが、温水にはよく溶けるようになります。

お湯で溶かしたものを冷やすと、ゼラチンはコラーゲンの3重らせん構造に戻ろうとします。

なので、ゼリーのように固まるのです。

ゼラチンとコラーゲンペプチドの違い

コラーゲンペプチドはコラーゲンを特殊な酵素で人工的に分解したものです。

コラーゲンペプチドというネーミングからゼラチンよりもコラーゲンに近いものと思いがちですが、コラーゲンペプチドはゼラチンよりも更に小さな分子にしたものです。

コラーゲンペプチドを更に小さくするとアミノ酸になります。

コラーゲンペプチド

分子量(分子の大きさ)は、大きい順に

コラーゲン > ゼラチン > コラーゲンペプチド > アミノ酸

となります。

コラーゲンとゼラチンは同じなの?代用になる?

コラーゲンペプチドとゼラチンを食べた時の働きは同じなのでしょうか?

NHKのガッテン!のコラーゲン特集で「コラーゲンメーカーの不都合な真実」として紹介されたように、同じ部分もあります。

不都合な真実という意味は、コラーゲンサプリメントメーカーは、ゼラチンよりも価格の高いコラーゲンペプチドを販売したいので、コラーゲンがゼラチンと同じということは、あまり知られたくないということです。

ただし、全く同じ訳ではありません。コラーゲンペプチドの方が優れているところもしっかりあるんです。

これを整理すると下表のようになります。

消化・吸収 合成促進
コラーゲン ×
ゼラチン ×
コラーゲンペプチド
アミノ酸 ×

消化・吸収

コラーゲンはたんぱく質の一種ですが、ペプシンというたんぱく質分解酵素が働きにくいという特徴があります。そのため消化されにくいと言われています。

3重らせん構造がほどけたゼラチンになると、消化されやすくなります。

コラーゲンペプチドやアミノ酸になると、食べる前に消化が終わっているのと同じことになりますので、そのまま吸収できるものになります。

コラーゲン合成促進

コラーゲンとゼラチンの違いで注目すべきなのは、コラーゲンが体内で作られることに関する働きの違いです。

コラーゲンペプチドを食べると、一部はアミノ酸に分解されずにそのまま吸収されます。

吸収されたコラーゲンペプチドは血管を通って全身に行き渡り、コラーゲン合成を促進すると言われています。

コラーゲンペプチドが血管中にあることで、細胞が大事なコラーゲンが分解されたと勘違いして新しいコラーゲンの合成を始めるためだと説明されています。

コラーゲンとゼラチンの違いのまとめ

以上をまとめると、

コラーゲンとゼラチンは大差ない

コラーゲンペプチドとゼラチンは大違い

ということになります。

やっぱり、コラーゲンペプチドを含むサプリメントは美容と健康に良い働きをするものなんですね。